K-Dense-AI/scientific-agent-skills
科学のライブラリとデータベースへの「入り方」を、エージェントに先渡しする
どういうものか
生物・化学・医学・物理・工学まわりの作業手順を、コーディングエージェント向けにまとめた165本のスキル集です。K-Dense 社が公開していて、Claude Code・Cursor・Codex・Gemini CLI など、Agent Skills の形式に対応した道具ならどれでも読み込めます。
1本のスキルの芯は SKILL.md という説明書で、動かせるスクリプトが一緒に入っているものが165本中105本あります。エージェントに新しい能力を足すというより、既にある Python ライブラリや公開データベースへの入り方を先に渡しておく、という性格のものです。シングルセルRNA-seq の Scanpy、化学構造の RDKit、材料の pymatgen、量子計算の Qiskit といった70以上のパッケージについて、どの関数をどの順で呼ぶか、どこでつまずくかが書かれています。
まとまりが良いのがデータベース側で、database-lookup という1本のスキルの下に PubChem・ChEMBL・UniProt・COSMIC・ClinicalTrials.gov・FDA・USPTO など78の公開データベースが束ねられています。API ごとの作法を毎回調べる部分が、ここで消えます。全体は CI で検証されるとされ、スキルの安全性スキャンも定期的に走る、と説明されています。
どんなときに使うか
分野の外側のデータに手を出したいとき
自分の専門から少し離れたデータベースを触るとき、いちばん時間を取られるのは解析そのものではなく、取ってくるまでです。名前は知っているが叩いたことのない出典に、下調べなしで手を伸ばせます。
あとから経過を辿れる形で残したいとき
途中の出力・引用元・判断を隠さず出すことが設計方針として書かれています。査読や再現の確認を前提にした作りなので、答えだけが返ってくる使い方とは向きが違います。
注意点
入れる前に中身を読む前提の集まりです。 README には、スキルはコードを実行しエージェントの挙動に影響しうるのでインストールするものは自分で確認すること、そして一度に全部を入れないことが書かれています。165本をまとめて導入する使い方を、いまは勧めていません(自分たちだけで作っていた頃はそれでもよかったが、寄稿が増えたいまは必要なものだけにせよ、と README にあります)。
ライセンスが1枚ではありません。 リポジトリ全体は MIT ですが、スキルごとに別のライセンスが SKILL.md に書かれています。 商用で使うなら、使う1本ずつを確認することになります。
臨床や規制の判断には使えません。 臨床研究・変異解釈・規制対応まわりのスキルには、出力は研究用の下書きであって決定の根拠ではない、と明記されています。有資格者の確認を挟む前提で作られています。
なお README が Python 3.13 以降を求めているのはリポジトリ側の検証ツールを回すためで、スキルを使う側の必要条件として書かれているわけではありません。必要な Python パッケージは各スキルの SKILL.md に個別に書かれています。データベース系のスキルはネット接続と、ものによっては API キーが要ります。