Human-Agent-Society/reef
AIエージェントを、使われ方への評価から少しずつ育て続ける
どういうものか
AIエージェントを「使いながら育てる」ための土台だ。ライセンスは Apache-2.0 で、Python 3.12 以上で動く。Reef 自体がモデルの応答を返すサーバーとして立ち、受けたリクエストとその応答を記録しておく。あとから届いた評価をその記録に結びつけ、評価がたまったらモデルやエージェントの更新を作り、通ったものを新しい版として出す。README はこの1周を「応答する → 評価を照合する → 更新を作る → 公開する」の4段階で説明している。
呼び出し側は、OpenAI や Anthropic と同じ形の窓口にリクエストを送る。応答には受け取り番号が付いてくるので、あとでその番号を添えて点数や文章での評価を送り返す。評価をどう使って何を更新するかは「レシピ」が決める。更新の対象は2種類あり、ひとつはモデルの重み(GPU で学習させる。学習には Slime、応答には SGLang を使う)、もうひとつはエージェントの周りのプロンプト・ルール・スキル(README は「ハーネス」と呼ぶ)だ。
README の比較表では、推論エンジン(vLLM や SGLang)にも学習の仕組み(Slime など)にも無く、Reef にだけある役割として、版の管理、更新の最中も応答を止めないこと、重み以外(スキルやハーネス)も育てることの3つが挙がっている。重みを更新しても Reef を再起動する必要はなく、以後のリクエストには新しい版が使われる。評価で落ちた候補は出されず、いまの版がそのまま応答を続ける。
どんなときに使うか
自分の頼み方に合わせて、エージェントの癖を直していきたいとき
付属のレシピ「Reefine」を使うと、GPU なしでモデルの API だけで回せる。README の例では「バグ修正を頼んだら、まず失敗するテストで再現して」と言葉で頼むと、使っているモデルがその変更をスキルやルールとして書き、新しい版として入れられるようになる。
正誤を判定できる課題を解かせ続けて、モデル自体を伸ばしたいとき
数学の問題のように採点できる課題の流れや、測れる目標がひとつある難問に繰り返し挑ませる場合は、重みを学習させるレシピが用意されている。こちらは学習用の GPU 環境が要る。
注意点
重みを育てるには GPU の学習環境が要る。 GPU が要らないのはハーネスを育てる場合だけで、その場合もモデルの接続先と、代表的な課題、評価の仕組みは自分で用意する。
レシピの多くはパッケージに入っていない。 reef-infra として配られるのは本体と Reefine だけで、ほかのレシピはリポジトリの recipes/ にある。試すならソースから入れることになる。成果物の保存に git-lfs も要る。
変更を試しに動かすには、隔離の方法を選ぶ必要がある。 手元で隔離するなら、Linux で bwrap と pasta を使い root 以外で動かせることが条件になる。ほかに、Reefine のガイドには E2B というクラウドの隔離環境を使う方法(E2B の API キーが要る)と、隔離を切る設定がある。隔離を切るのは信頼できる機械に限るよう README も書いている。
Reefine の既定の設定は認証なしで待ち受ける。 手元(127.0.0.1)だけとはいえ、REEF_TOKEN を設定してから起動しないとトークンを求めない。
リポジトリは2026年8月末に作られたばかり。 レシピの名前が変わった例もすでにある(Reefine の旧名 harness-evolve)。