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各社のLLMの無料枠を1つの入口に束ね、上限に来たら次へ回す
どういうものか
各社が用意している LLM の無料枠を、手元で動かす1台のサーバーにまとめるツールだ。自分で取得した各社の API キーを登録すると、アプリからは OpenAI 互換の入口1つと、専用のキー1本で呼べるようになる。Anthropic 形式の入口もあり、README は Claude Code を無料枠のモデルに向けて動かせるとしている。README の時点で、対応先の一覧は34社・無料で使える窓口635件、各社の無料枠を足し合わせると月におよそ74億トークンになるという。
中身の中心はルーターだ。リクエストが来るたびに、予備の順番の上から、キーが正常で、1分・1日あたりの回数やトークン数の上限にまだ届いていないモデルを選んで呼ぶ。相手から 429(使いすぎ)や 5xx(障害)が返れば、そのキーをしばらく休ませて次のモデルで呼び直す。上限は、キーごと・モデルごとに回数を数えて守る。予備の順番は、既定では速さ・賢さ・安定度の実測スコアで並べ替わり、自分で並べた順をそのまま使う設定も選べる。同じ会話は30分間、同じモデルに固定される。
登録したキーは暗号化して SQLite に保存し、呼び出すときだけメモリ上で戻す。設計は1人で使う前提で、手元で動かすものだと README は明言している。どのモデルがどこで無料か、という一覧は作者のサイトから署名つきで1日2回取り込む。無料版が受け取るのは月ごとのまとめで、新しいモデルが加わるのは一覧に載ってから30日後になる。当日中に反映させたければ有料の購読(年19ドル、または買い切り49ドル)がある。ルーター本体は MIT のまま無料だ。
どんなときに使うか
手元の試作や勉強で、LLM の利用料を払わずに試したいとき
各社の無料枠を1社ずつ使い分ける手間を、ルーターが引き受ける。OpenAI 互換の入口なので、試作のコードは接続先とキーを差し替えるだけで済む。README は、本格的に作るものは公開前に有料の API へ切り替えるよう求めている。
コーディング用のエージェントを、無料のモデルで回してみたいとき
README には Claude Code・Codex CLI・Aider など15種ほどの設定を自動で書き出すコマンドがあり、既存の設定は変更前にバックアップを取るとしている。どこまで実用になるかは、次の「注意点」にある性能の制約しだいだ。
注意点
README 自身が「個人の実験と学習用で、本番向けではない」と断っている。 無料枠は試作用に用意されたもので、安定した基盤ではない、というのが作者の立場だ。各社のキーには、各社のアカウントを作ったときに同意した規約がこのツールを通しても適用され、守る責任は使う人にあるとも書いている。1人で使う中継をどう扱うかを作者が各社の規約で確かめた記録(2026年5月時点)が、別の資料にまとめられている。使い方によっては規約に触れるおそれがあるので、使う前に各社の規約を自分で読みたい。
最上位のモデルは続けては使えず、速さも保証されない。 README が詳しい制約として案内している資料によれば、最上位クラスのモデルも一覧には載っているが、1日の枠が最も小さく、続けて使える量はない。応答の速さはばらつき、稼働の保証もない。上位のモデルが1日の上限に達するにつれて答えの質が下がり、協定世界時の0時(日本時間の朝9時)に戻る。日本時間では、夜から朝にかけて質が下がりやすい。
「月74億トークン」は、一覧に載った34社の無料枠の合計だ。 使えるのは自分がキーを登録した会社のぶんだけで、枠の大きさも各社の都合でいつでも変わる。
無料版はモデル一覧の更新が遅れる。 新しいモデルは一覧に載ってから30日たって無料版に届く。すぐ使いたい場合は有料の購読が要る。