alphaXiv/OpenResearch
手元のコーディング用 AI に、実験を枝分かれさせたまま回させる作業場
どういうものか
いま使っているコーディングエージェント(Claude Code、Codex、OpenCode、Cursor)を、研究の進め方のほうに向けるための作業場。README の言い方では、文献を読む、仮説を立てる、実験を走らせる、成果物を作るところまでをエージェントにやらせる。自分の機械の上で動くのが前提で、orx up と打つと 127.0.0.1 に管理画面が立ち上がり、記録は手元の SQLite に貯まる。プロジェクトを作っても、実行しても、コードが外に出るわけではないと明記されている。
作りの中心は枝分かれの扱いにある。試したい方向がいくつかあるとき、方向ごとに別々のエージェントの会話を与え、それぞれに git の独立した作業コピーを割り当てる(worktree という仕組み)。同じ場所を奪い合わずに並行して進められる形だ。結果は git を土台にした「実験の木」に積まれていき、実行のたびに、そのとき記録されたコミットの控えが書き換えられない形で残る。ログ、差分、ファイル、結果、成果物は、それを生んだ作業に結びつけたまま置かれる。あとから「この数字はどの版から出たのか」を辿れるようにする、という設計だ。
README によれば、案を出す → コードを直す → 実験を走らせる → 出てきたものを確かめる → 次に何を試すか決める、という一周を丸ごと任せることもできる。それを「autoresearch」と呼んでいる。計算をどこでやるかは切り離されていて、同じコミットの状態を、手元でも、SSH の先でも、Slurm・Kubernetes・Ray・Hugging Face Jobs・Modal・Tinker といった場所でも走らせられる。そのためにリポジトリを公開する必要はない、とも書かれている。
どんなときに使うか
試したい案が複数あって、順番に潰していると時間が足りないとき
方向ごとに別のセッションと別の作業コピーを与える形なので、同じリポジトリを行き来しながら1つずつ試す進め方から離れられる。
数字は出たが、どの状態のコードから出たのか分からなくなるとき
実行ごとに、記録されたコミットの控えが書き換えられない形で残る。ログや差分も、それを生んだ作業に紐づいたまま置かれる。
注意点
遠隔で立ち上げたときの入口には鍵が無い。 README は、--remote で別の機械の上に立てた場合、その待ち受けはループバックに閉じているもののアプリとしての認証は無いので、その機械に入れる他の利用者は届いてしまうと明記している。共用のサーバーで使うなら、ここは自分で塞ぐ前提になる。
Windows はベータ扱い。 macOS は 11 以上。Windows は README 上でベータと書かれていて、Git for Windows の導入が要る。
公式の配布物は利用状況を送る(止められる)。 送るのは無作為な導入ID に紐づいた粗い利用記録で、コード・プロンプト・ファイルの中身やパス・リポジトリ名・トークン・メールアドレス・プロジェクトや実験の識別子は含まないと書かれている。orx telemetry off で止められ、ソースから作った版はそもそも送らない。
ライセンスは MIT。